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疥癬(かいせん)の
基礎知識と介護現場の対策

疥癬(かいせん)って何?
うつる前に知っておくこと

ヒゼンダニの生態・2つのタイプ・症状・予防・ケア・集団発生時の対応

「小さなダニ」がうつす皮膚の病気を、やさしく丸ごと解説

最終更新: 2026年6月 | 感染予防及び蔓延防止委員会
🌸 アテナの導き

疥癬はヒゼンダニという約0.4mmの小さなダニが皮膚に寄生して起こる感染症です。✨ 高齢者施設では集団発生することもあるため、なにより早期発見・早期治療が大切。正しく治療すれば治る病気です。落ち着いて学んでいきましょう😊

疥癬って「かゆいだけの皮膚病でしょ?」と思われがち。でも正体は目に見えない小さなダニが皮膚にもぐり込む病気なんです。✨ 人から人へうつるし、施設だと一気に広がることも。でも怖がらなくて大丈夫。早く気づいて治療すれば必ず治ります。一緒に見ていきましょう😊

🎬 5分でわかる動画解説
専門用語ゼロ・こども語訳でやさしく寄りそう

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🔬
原因は「ヒゼンダニ」
体長約0.4mm・角質層にもぐり込む
犯人は「ヒゼンダニ」というダニ
目に見えないくらい小さい

ヒゼンダニ(疥癬虫)は体長わずか約0.4mm。肉眼ではほとんど見えません。皮膚のいちばん外側「角質層(かくしつそう)」にもぐり込み、メスが疥癬トンネルと呼ばれる横穴を掘りながら卵を産みつけます。メスは1日に2〜4個の卵を、4〜6週間にわたって産み続けます。

ヒゼンダニは約0.4mm。米粒よりずっと小さくて目では見えません。皮膚の一番外側の固い層(角質層)にもぐって、メスが横穴(疥癬トンネル)を掘りながら卵を産んでいきます。1日2〜4個を、1ヶ月半くらいずっと産み続けるんです。

🥚
3〜5日で
ふ化
🐛
幼虫
皮膚表面を
歩き回る
🦗
若虫
脱皮を
くり返す
🕷️
成虫
10〜14日で
1世代
🌡️

熱と乾燥に弱い! ヒゼンダニは50℃で10分、または60℃以上で速やかに死滅します。また、人体から離れると動きが鈍くなり、16℃以下では動けなくなり、通常2〜3日(数日)で死滅します。この性質が、後で出てくる「熱処理・乾燥・放置」での対策の根拠になります。

熱と乾燥にめっぽう弱い! 50℃のお湯に10分つければ死にます。そして人の体から離れると弱って、だいたい2〜3日で死んじゃう(寒いと動けなくなる)。だから「熱湯・乾燥機・しばらく放置」が効くんです。ここ、あとの対策につながる大事ポイント!

⚠️ よくある誤解の訂正:「皮膚から離れると2〜3時間で死ぬ」と説明されることがありますが、正しくは2〜3(数日)です。だからこそ、患者が使った私物をナイロン袋に入れて7日間ほど放置すれば中のダニは死滅する、という対策が成り立ちます。

⚠️ 勘違いしやすいところ:「肌から離れたら2〜3時間で死ぬ」と言われがちですが、本当は2〜3。だから私物をビニール袋に入れて1週間くらい置いておけば、中のダニは死ぬ=これも立派な対策なんです。

⚖️
疥癬には「2つのタイプ」がある
通常疥癬と角化型疥癬=感染力がまるで違う
疥癬には2種類ある
「ふつう」と「すごくうつる」タイプ
項目通常疥癬
つうじょうかいせん
角化型疥癬
かくかがたかいせん
ヒゼンダニの数数十〜1,000匹以下100万〜200万匹
患者の免疫力正常低下している
感染力弱いとても強い
主な症状赤いブツブツ・
疥癬トンネル
灰白色の
厚い角質(あか)
かゆみ強い(特に夜間)人によりさまざま
(ないことも)
症状が出る部位顔・頭を除いた全身頭を含む全身

💡 潜伏期間のポイント:潜伏期間は通常・角化型とも4〜6週間程度です。ただし、角化型疥癬の患者から大量のダニをうつされた場合は、増殖に必要な期間が短縮され、4〜5日で発症することもあります。「最近接触した人が角化型だった」ときは特に注意。

💡 うつってから症状が出るまで:ふつうは4〜6週間かかります。でも角化型の人からドサッと大量にうつされると、たった4〜5日で出ることも。だから「あの人、角化型だったかも」というときは早めに見ておきましょう。

⚠️

施設の集団発生の引き金は角化型疥癬。 ダニの数が桁違いに多く、はがれ落ちたあか(落屑:らくせつ)に大量のダニが含まれるため、リネンや環境を介して一気に広がります。1人でも疑い例が出たら要注意です。

施設で大流行する原因は、ほぼ角化型のほう。 ダニの数が100万匹レベルで、はがれ落ちたあか(フケみたいなもの)の中にダニがびっしり。それがシーツや床から次々うつる。だから1人でも「これ疥癬かも」が出たら、すぐ警戒です。

👀
こんな症状に気づいて
タイプ別の見え方と好発部位
こんなサインに気づこう
どこに・どんな症状が出る?
🔵 通常疥癬の症状
😣 激しいかゆみ…特に夜間に強くなり眠れないことも。ただし高齢者は訴えにくい。
〰️ 疥癬トンネル…線状の皮疹。手首・手のひら・指の間・指の側面などに。
🔴 赤いブツブツ…胸・お腹・腕・太ももにアレルギー性の丘疹。男性は陰部にしこり(結節)も。
🔴 角化型疥癬の症状
🦪 角質の増殖…手足・おしり・ひじ・ひざに灰白色でざらざらの厚いあかがカキ殻のように付着。爪に出ることも。
❄️ 落屑(らくせつ)…厚い角質がポロポロはがれ、中に大量のダニ=強い感染力の正体。
🤔 かゆみは不定ほとんどない場合も。「かゆくないから違う」は禁物。
🔵 ふつうの疥癬
😣 すごくかゆい…特に。眠れないことも。お年寄りは「かゆい」と言えないこともある。
〰️ 線のような跡…手首・手のひら・指の間に細い線(トンネル)。
🔴 赤いブツブツ…お腹や腕、太ももに。男性は陰部にしこりが出ることも。
🔴 うつりやすい疥癬
🦪 厚いあか…手足やおしり、ひじひざに白っぽくザラザラの厚いあかがカキの殻みたいに付く。
❄️ ポロポロはがれる…その中にダニがびっしり=これが大量にうつす元。
🤔 かゆくないことも「かゆくない=疥癬じゃない」は間違い!

症状が出やすい部位(通常疥癬):顔と頭を除いた全身。とくに 手首・手のひら・指の間(トンネルの好発部位)、胸・お腹・腕・太もも(赤いブツブツ)、陰部(男性はしこり)。※角化型は頭を含む全身に出ます。

どこに出やすい?(ふつうの疥癬):顔と頭以外の全身。なかでも 手首・手のひら・指のあいだお腹・腕・太もも陰部。※うつりやすいタイプ(角化型)は頭も含めて全身に出ます。

疥癬を疑うチェックリスト
着替え・清拭・入浴のときに観察
「疥癬かも?」チェック
着替えやお風呂のときに見るポイント
🏥

1つでも当てはまれば皮膚科専門医へ。 発疹が必ずしも疥癬とは限りませんが、疑わしいときは自己判断せず、すみやかに受診・報告を。確定診断は、ダーモスコープ(拡大鏡)や顕微鏡で疥癬トンネルの先端からダニ・卵を見つけて行います。

1つでも当てはまったら皮膚科へ。 ブツブツ=必ず疥癬とは限りませんが、自分で判断せず受診・報告を。診断は拡大鏡や顕微鏡でトンネルの先にいるダニや卵を実際に見つけて確定します。

🧼
毎日の予防
基本は「流水+石けんの手洗い」と「観察」
毎日できる予防
いちばん大事なのは手洗いと観察
🧼 正しい手洗い
液体石けんと流水で。指先・指の間・爪の間・親指は念入りに、手首まで。最後はペーパータオルで拭く。表皮にもぐる前のダニを物理的に洗い流せるので有効。
👀 皮膚の観察
着替え・清拭・入浴のときに皮膚を確認。本人に「夜のかゆみ」「かゆみで眠れないか」を聞き、周囲に同様の症状がないかも見る。
🙅 共用しない
感染の可能性があるものは素手で触らない。タオル・バスマットなど肌に触れるものは共用しない
🚫 アルコールに頼りすぎない
角質にもぐったダニにはアルコール手指消毒だけでは不十分。流水+石けんの物理的手洗いと、熱・乾燥による駆除が基本です。
🧼 ちゃんと手を洗う
石けんと流水で、指の間・爪・親指まで念入りに。皮膚にもぐる前のダニは洗い流せるから、手洗いがいちばん効く!
👀 肌をよく見る
着替え・体ふき・お風呂のときに肌をチェック。「夜かゆくない?眠れてる?」と聞く。まわりに同じ人がいないかも見る。
🙅 使いまわさない
タオルやバスマットなど肌にふれる物は共用しない。あやしい物は素手でさわらない。
🚫 アルコールだけじゃダメ
皮膚の奥にもぐったダニには手指消毒だけでは足りない。石けん手洗い+熱・乾燥でやっつけるのが基本。
📋
診断されたら:ケアの早見表
タイプで対応がガラッと変わる
診断されたあとのケア早見表
タイプで対応が全然ちがう
対応通常疥癬角化型疥癬
手洗い励行励行
個室管理(隔離)不要必要
手袋・予防衣不要必要
洗濯・寝具通常の方法乾燥機20〜30分、または50℃以上の湯に10分以上
部屋の掃除通常の方法粘着シートで落屑を回収→500W以上の掃除機
入浴肌に触れる物は共用しない順番は最後に。厚い角質をふやかして落とす
殺虫剤・消毒不要必要

通常疥癬:個室隔離は不要。丁寧な手洗いと清潔保持、こまめな換気・掃除を。長時間手をつなぐ・同じ布団で寝るのは避けます。
角化型疥癬:できるだけ個室で。ケアする人は手袋・予防衣を着け前後に手洗い。寝具・衣類は上の熱処理を。私物はナイロン袋に7日間放置でもダニは死滅。殺虫剤はピレスロイド系(ダニアース®・バルサン®など)が有効です。

ふつうの疥癬:個室に隔離しなくてOK。手洗いと清潔、換気・掃除をしっかり。長く手をつないだり同じ布団で寝るのは避ける。
うつりやすい疥癬(角化型):できれば個室。お世話するときは手袋とエプロン、前後に手洗い。シーツや服は乾燥機や熱湯で。私物はビニール袋に1週間入れておけばダニは死ぬ。殺虫剤はダニアースなど(ピレスロイド系)が効きます。

💊
治療について
医師の処方による内服薬・外用薬
どうやって治す?
お医者さんが薬を出してくれる

医師の指示のもと、内服薬と外用薬で治療します。
内服薬=イベルメクチン(空腹時に内服)
外用薬=フェノトリンローション、イオウ剤、クロタミトンクリーム、安息香酸ベンジル
これらは介護職が判断して使うものではなく、必ず皮膚科医の診断と処方に従います。家族や周囲の無症状の人にも検査が必要になることがあります。

お医者さんの指示で、飲み薬とぬり薬を使います。
飲み薬=イベルメクチン
ぬり薬=フェノトリン、イオウ剤、クロタミトン、安息香酸ベンジル など
これは介護職が勝手に使う薬ではなく、必ず皮膚科の先生に診てもらって処方してもらうもの。同じ部屋にいた人など、症状がない人も検査することがあります。

🚨
もし集団発生したら
施設での動き方
施設で広がってしまったら
どう動けばいい?
1
感染源を特定:いつ・どこで・誰に症状が出たかを整理する
2
関係者の検査:接触のあった利用者・職員の皮膚を確認・検査(無症状者も)
3
標準予防策の徹底:手袋・使い捨てガウン、皮膚の観察と清潔保持、衣類・リネンの熱水洗濯/乾燥、衛生的手洗い
4
新規・移動者を注意深く観察:持ち込みに備えてとくに丁寧に
1
どこから来たか調べる:いつ・どこで・誰に症状が出たかを整理
2
関係者を検査:接触した利用者・職員の肌を確認(症状がない人も)
3
予防をしっかり:手袋・使い捨てガウン、肌の観察、シーツや服は熱湯/乾燥機、手洗い
4
新しい人をよく見る:新規・他施設から来た人は持ち込みに注意
🌿

疥癬は、正しく治療すれば治る病気です。
通常疥癬は命にかかわる病気ではなく、医師の指示に従えば治ります。ただし免疫力が低下した方の角化型疥癬では、かき壊しからの細菌の二次感染で重症化することも。「かゆくないから大丈夫」と油断せず、早期発見・早期対応を。

疥癬は、ちゃんと治療すれば治ります。
ふつうの疥癬は命に関わるものではなく、お医者さんの指示どおりにすれば治る。ただ、免疫が弱った人の角化型は、かきこわした傷からバイ菌が入って重くなることも。「かゆくないから平気」は油断!早く気づくのが一番です。

📝 試験対策・要点まとめ
📝 テストに出るところ、本音でまとめ
ここまで読んで「全部わかった!」という人は、
下のボタンは押さなくて大丈夫です。

...でも正直、ちょっとモヤッとしてません?
大丈夫。それ、普通です。みんな同じですから。
※ 試験に出る用語はそのまま。意味がスッと入ってくるだけです。
どうですか?さっきよりスッと入ってきたでしょう?

でも試験では「正式な言い方」で出題されます。
意味がわかった今なら、あの難しい文章もちゃんと読めるはず。
——試してみませんか?
※ 本音モード ↔ 元の説明、何度でも切り替えて読めます。