介護福祉士の法律と職能団体
介護福祉士の「ルール」と「仲間の集まり」
国試のまど② 第1章 Lesson 2・3 — 法が定める使命と、仲間が支える成長
法律で決まった役割と、仲間たちが育ててくれるしくみ
国試のまど② 第1章 Lesson 2・3 — 法が定める使命と、仲間が支える成長
法律で決まった役割と、仲間たちが育ててくれるしくみ
1987年に制定。認知症ケアや成年後見・権利擁護など社会変化を受けて、2007年12月に改正法が公布されました。
1987年にできた「社会福祉士及び介護福祉士法」が元。その後、認知症のケアとか権利を守る話とか、世の中が変わってきたので、2007年12月に大きく作り直されました。
第1章 — 目的や定義、欠格事由
第2章 — 社会福祉士の資格要件・試験
第3章 — 介護福祉士の資格要件・試験
第4章 — 義務規定(信用失墜行為の禁止、秘密保持義務、連携、資質向上の責務)
第5章 — 罰則規定と罰則
附則
1章 — なんのための法律か、どんな人がなれないか
2章 — 社会福祉士になる条件・試験
3章 — 介護福祉士になる条件・試験
4章 — 守らないといけないルール(信用を傷つけない・秘密を守る・連携・勉強し続ける)
5章 — ルールを破ったときの罰
付け足し
社会福祉士及び介護福祉士の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって社会福祉の増進に寄与することを目的とする。
「社会福祉士と介護福祉士という資格をきちんと作って、仕事をちゃんとやってもらえるようにして、世の中の福祉を良くしていこう」というのが、この法律の目的です。
・登録を受け、介護福祉士の名称を用いて
・専門的知識及び技術をもって
・心身の状況に応じた介護を行う(喀痰吸引等を含む)
・介護者に対して介護に関する指導を行う
・ちゃんと登録をして、「介護福祉士」という名前を使って
・プロの知識と技術を持って
・その人の体や心の状態に合わせたケアをする(タンを吸い取るとかも含む)
・他の介護スタッフに「やり方」を教えたり指導したりもする
📌 2007年改正の重要ポイント
「入浴、排せつ、食事その他の介護」→「心身の状況に応じた介護」に改められた
自ら介護するだけでなく、介護指導ができる力量も必要と規定
📌 2007年に変わった大事なところ
「お風呂・トイレ・食事のお手伝い」→「その人の状態に合わせたケア」と書きかえられた。
自分でやるだけじゃなく、後輩に教えられる力も必要!と決まりました。
元は3つ(信用失墜行為の禁止・秘密保持義務・連携)
→ 2007年改正で「誠実義務」「資質向上の責務」が追加、「連携」も改正
もともとは3つだけ(信用を傷つけない・秘密を守る・連携する)
→ 2007年に「誠実にやる」「勉強し続ける」が追加されて、「連携」の中身も変わって、合計5つに!
第44条の2
2007年追加
第45条
第46条
第47条
2007年改正
第47条の2
2007年追加
第44条の2
2007年に追加
第45条
第46条
第47条
2007年に中身を見直し
第47条の2
2007年に追加
担当する者が個人の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことができるよう、常にその者の立場に立って、誠実に業務を行わなければならない。
→ 介護福祉士のあるべき姿勢が明確に示された条文
担当する利用者が「自分らしさ」を持って、自分のことは自分でできる暮らしを送れるように、いつもその人の立場に立って、心を込めて仕事をしなさい、というルール。
→ 介護福祉士の「あるべき姿」がはっきり書かれている条文です
介護福祉士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。
犯罪、不法行為など、職の信用を損なう行為や不名誉となるような行為が該当
介護福祉士の名前に泥を塗るようなことをしてはダメ。
犯罪をしたり、ニュースになるような恥ずかしい行為をしたりすると、これに当たります。
正当な理由なく、業務で知り得た人の秘密を漏らしてはならない。
介護福祉士でなくなった後も同様(退職後も義務が続く)。
守るべき情報: 職についていなければ知り得ない情報やプライバシーに関する情報
仕事で知った利用者の個人情報や秘密を、よその人にしゃべってはダメ。
しかも退職して介護福祉士じゃなくなった後でも、ずっとダメ。一生もののルール。
守る情報:仕事してなかったら絶対知らないはずの、プライバシーに関わる情報のこと。
改正前: 医師その他の「医療関係者」との連携
改正後: 「福祉サービス関係者等」と幅広く連携
認知症であること等の心身の状況に応じて、福祉サービス等が総合的かつ適切に提供されるよう、連携を保たなければならない。
前のルール: お医者さんなど「医療の人」とつながる
新しいルール: 「福祉サービスに関わるいろんな人」と幅広くつながる
認知症など利用者の状態に合わせて、いろんなサービスがバラバラじゃなく、ちゃんとひとつにまとまって届くように、みんなで連携しなさい、というルールです。
環境の変化による業務内容の変化に適応するため、介護等に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。
→ 資格取得がゴールではなく、日々研鑽を積み専門職として向上し続けるべきことを規定
世の中も介護のやり方もどんどん変わるから、それについていけるように、介護の知識と技術をいつもレベルアップさせなきゃダメ、というルール。
→ 資格を取ったら終わりじゃなく、ずっと学び続けるのがプロだよ、という規定です。
・登録の取り消し、または名称使用の停止
・1年以下の懲役または30万円以下の罰金
・登録を取り消されるか、「介護福祉士」と名乗っちゃダメと言われる
・1年以下の刑務所か30万円までの罰金。一番重い罰!
・登録の取り消し、または期間を定めて名称使用の停止
・登録を取り消されるか、一定期間「介護福祉士」と名乗れなくなる
・30万円以下の罰金
・30万円までの罰金
介護福祉士はこちら
介護行為自体は資格なしでも可能。しかし「介護福祉士」という名称は国家資格保持者のみが名乗れる。
第48条: 介護福祉士でない者は介護福祉士という名称を使用してはならない
医師・看護師など
法で定められた業務を独占して行う。無資格者が名称を使用することも、業務を行うことも禁止。
介護福祉士はこっち
介護の仕事自体は資格なしでもできる。でも「介護福祉士」という肩書きを名乗っていいのは国家資格を持ってる人だけ。
第48条:介護福祉士じゃない人が「介護福祉士」と名乗ったらダメ
お医者さん・看護師さんなど
法律で「この仕事はこの資格の人しかできない」と決まっている。資格ない人は名乗るのもダメだし、仕事もダメ。
📌 介護福祉士 =「名称独占」
介護はできるが「介護福祉士」は名乗れない。名称の不正使用には罰則あり。
📌 介護福祉士は「名前を独占」のタイプ。
誰でも介護はできるけど「介護福祉士」と名乗っていいのは資格持ちだけ。勝手に名乗ると罰則あり。
以下のいずれかに該当する場合、介護福祉士となることができません。
下のどれかに当てはまる人は、介護福祉士になれません。
業務を適正に行うことができない者
(厚労省令で定めるもの)
執行終了から
2年未経過の者
執行終了から
2年未経過の者
取消日から
2年未経過の者
ちゃんと仕事できる状態じゃない人
(国が決めた基準)
出所してから
2年経ってない人
罰金を払い終わってから
2年経ってない人
取り消された日から
2年経ってない人
専門職が自らの専門性を向上させ、待遇などを維持・改善していくための組織です。
同じプロの仕事をしてる人たちが集まって、お互いに技術を磨いたり、給料や働く環境をもっと良くしていこうと動く組織のことです。
・日本医師会
・日本弁護士連合会
・日本看護協会
・日本社会福祉士会
・日本作業療法士協会
・日本理学療法士協会
日本介護福祉士会
介護福祉士の職業倫理の向上、専門的教育・研究を通じた専門性の向上と資質の向上を目的
・日本医師会(お医者さん)
・日本弁護士連合会(弁護士さん)
・日本看護協会(看護師さん)
・日本社会福祉士会
・日本作業療法士協会
・日本理学療法士協会
日本介護福祉士会
介護福祉士の仕事のモラルを高めること、勉強会や研究を通じて技術を磨くこと、これが目的の組織です。
1989年7月 — 全国初の「香川県介護福祉士会」設立
1994年2月 — 全国規模の「日本介護福祉士会」設立(当初24府県)
1995年 — 「日本介護福祉士会倫理綱領」策定
1999年 — 全都道府県に支部設立完了
2003年 — 学術研究のための「日本介護学会」設立
1989年7月 — 全国で最初の「香川県介護福祉士会」ができた
1994年2月 — 全国版の「日本介護福祉士会」スタート(最初は24府県だけ)
1995年 — 「こうあるべき!という心がけ」(倫理綱領)を作る
1999年 — 全都道府県に支部ができた
2003年 — 研究するための「日本介護学会」もスタート
・生涯研修制度への取り組み(キャリア開発の重要課題)
・機関紙「日本介護福祉士会ニュース」の発行
・11月11日「介護の日」の普及啓発活動
・被災地へのボランティア派遣(阪神淡路、東日本等)
・ドイツとの国際交流
・国の制度に対する政策提言
・ずっと勉強し続けるための研修制度を作る(キャリアアップの土台)
・「日本介護福祉士会ニュース」という機関誌を発行
・11月11日「介護の日」を広めるイベント
・災害が起きたらボランティアを送る(阪神淡路や東日本のときも)
・ドイツとの国際交流
・「こうしてほしい」と国に意見を出す(政策提言)
法と仲間が支える専門職の使命
法律と仲間が支えるプロの仕事
法律は介護福祉士の「あるべき姿」を定め、
職能団体は「成長し続ける仕組み」を支えている。
この2つの柱が、専門職としての介護福祉士を守り、
そして育てています。
法律は「こうあってほしい」を決めて、
仲間の組織は「ずっと成長していけるしくみ」を支える。
この2本柱が、プロとしての介護福祉士を
守りながら育てています。
5つの義務規定で
専門職の姿勢を規定
名称独占 —
専門性の証
生涯研修と相互研鑽で
資質向上
5つのルールで
「こう動いてね」と決める
名前を独占できる
=プロのあかし
研修や勉強会で
みんなでレベルアップ
女神アテナ