平地・障害物・階段、それぞれの足の運びと、杖の長さ・介助位置を国試で答えられる形に整理。
理屈で覚えるより、「弱い足を、杖と健側で挟む」感覚で覚えるとブレません。
杖歩行のキモは「患側(弱い側)をどう守るか」です。平地と階段で順番が変わるのは、常に弱い側に体重を一人で乗せないようにするためです。介護職は患側の後ろ(または前)に立ち、腕と腰を支えます。原則がわかれば、暗記ではなく納得で答えられます。
杖歩行、ルールが多くて頭に入りにくいですよね。コツは1つだけ。「弱い側(患側)を、杖と健側でサンドイッチする」。これだけで、平地も階段も自然に順番が思い出せます。三動作と二動作の違いも、「弱い側に体重を乗せる時間が長い=安定/短い=速い」と直感的に覚えられます。
杖は麻痺のない手に持つ。患側の負担を分散させるため。
床から大転子の高さ。肘が30°曲がる程度。
利用者の患側に立つ。後ろ(上り)か前(下り)で位置を変える。
平地と階段で順番が違う。常に患側を支える側で発想する。
平地での杖歩行には三動作歩行と二動作歩行があります。違いは「杖と患側を同時に出すかどうか」。三動作は安定・低速、二動作はやや不安定・速いのがポイントです。
側溝や段差などの障害物があるときは、障害物の前で足を揃え、杖を障害物の向こう側につき、その後杖→患側→健側の順でまたぎます。無理な歩幅にならないように注意します。
無理に大きくまたごうとするとバランスを崩しやすい。歩幅は普段の歩行と同じくらいに保つ。
三動作と二動作、覚え方は「3=遅くて安定/2=速くて不安定」でOK。試験で「速度が速いのはどっち?」と聞かれたら二動作、「転倒しにくいのは?」なら三動作。これだけ。
階段では上りと下りで足の運びが逆になります。理由はシンプル。強い側(健側)が体を持ち上げる/持ち下げる側になるからです。上りでは健側が先に上の段に乗って体を引き上げる。下りでは患側が先に下の段に降りて、健側が体重を支えながら下りる。
覚え方の決定版:「上りは健康(健側)から、下りは患者(患側)から」。上りは強い足で持ち上げる、下りは弱い足を先に降ろして強い足で支える。日本語のゴロでも体感でも一致するので、これ1本で記憶してOK。
介護職は利用者の患側に立ちます。場面によって前後の位置を変えます。一方の手で患側の腕を支え、もう一方の手は腰に添えて身体を支えます。
患側の斜め後ろ・半歩に位置。利用者の歩幅に合わせて並走する。
患側の後方で段をまたぐ。万一バランスを崩しても支えられる位置。
患側の前方で段をまたぐ。前方へ転倒するリスクに備える。
「上り=後ろ/下り=前」と覚える。万が一倒れる方向に介護職が位置するのが原則。上りは後ろに倒れるリスク、下りは前に倒れるリスクが高いため。
杖の長さは大転子部の高さが目安。靴を履いてまっすぐ立った状態で、健側の手を伸ばして手首から3〜4cm上のあたりが、ちょうど大腿骨の大転子部になります。さらに、足の小指の前方・外側に杖先を15cm離してついたとき、肘が30°曲がる長さが良いとされています。
腰が曲がった姿勢の利用者では、曲がった姿勢のままで杖の長さを決めます。まっすぐ立たせて測ると、実際の歩行時に長すぎてしまうため。
数字3つ(3〜4cm/15cm/30°)を覚えるのは正攻法ですが、現場感覚は「大転子の高さ」1つでOK。これさえ覚えておけば、利用者の前に立った瞬間に「だいたいこの辺かな」と当たりがつけられます。
| 項目 | 三動作歩行 | 二動作歩行 |
|---|---|---|
| 足の運び | 杖 → 患側 → 健側(3ステップ) | 杖+患側 → 健側(2ステップ) |
| 速度 | 遅い | 速い |
| 安定性 | 高い(転倒しにくい) | やや不安定(転倒注意) |
| 適応 | 歩行初期、バランス不安、転倒リスク高 | 歩行が安定してきた段階 |
| 段階 | 基本形(最初に習得) | ステップアップ |
Q1. 三動作歩行の足の運びとして正しいのはどれ?
Q2. 杖を用いて階段を下りるときの足の運びとして正しいのはどれ?
Q3. 杖を用いて階段を上るとき、介護職が立つ位置として最も適切なのはどれ?
Q4. 杖の長さの目安として正しいのはどれ?