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生活支援技術Ⅱ・第1章 Lesson 4-③
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全介助の衣服着脱・口腔清潔の介助

浴衣は「ソ」の字+横結び、口腔は15°+ガーグルベースン

寝たきりに近い利用者の浴衣・寝衣着脱、片麻痺の口腔清潔を、国試で答えられる形に整理。Lesson 4の最終回。

浴衣だけ覚えるポイントが特殊。襟は「ソ」の字、ひもは横結び。これだけは絶対。

アテナ様の導き

全介助の着脱でも原則は脱健着患のまま。違いは、寝たまま行うため側臥位を使って身体の下に衣類を入れ込む動作が加わる点です。浴衣には独自の作法があり、襟は「ソ」の字(左身頃が上)、腰ひもは横結び。口腔清潔は片麻痺の場合、15°ギャッチアップ+患側にクッションガーグルベースンでうがいを受け止めます。

アテナ様の導き(本音モード)

全介助の衣服着脱はとにかく「側臥位で背中を脱がせる/着せる」がポイント。仰向けのまま全部やろうとすると無理が出るので、健側下の側臥位を1回経由するのが基本。浴衣の「ソ」の字は、介護職から見たときに着物の合わせ目がカタカナの「ソ」になる形。これが正しい合わせ方で、逆だと「死装束」になります。介護現場では絶対に間違えてはいけないポイント。

1枚でつかむ:全介助+口腔清潔の4ポイント
側臥位/ソの字/横結び/15°ガーグル
↪️

側臥位を経由

健側下の側臥位で背中を脱がせ・着せる。

📝

「ソ」の字

浴衣の襟は介護職から見て「ソ」の字に合わせる。

横結び

浴衣の腰ひもは横結び。縦結びはNG。

🦷

15°+ガーグル

口腔清潔は15°ギャッチアップガーグルベースン

1. 浴衣着脱の介助(全介助)
側臥位を経由して、ソの字+横結びで仕上げる

浴衣着脱では、利用者を一度健側下の側臥位にすることで、脱いだ衣類を身体の下に入れ込んで反対側に引き出します。仕上げの襟の合わせ方と腰ひもの結び方には固有のルールがあります。

浴衣の襟は介護職から見て
「ソ」の字
利用者から見て左身頃が上になるように合わせる。
逆(右身頃が上)にすると「死装束」と同じになるので、現場では絶対に間違えない。
脱ぐ(健 → 患・側臥位を経由)
1

浴衣のひもを解き、患側の肩を緩める

腰ひもを解き、患側の肩の部分を下ろして衣服を緩める。

2

健側の袖を脱ぐ

健側の袖から健側の手を抜く。脱いだ部分は内側にして丸め、身体の下に入れ込む

3

健側下の側臥位

利用者に健側を下にした側臥位になるのを介助。新しい浴衣をかけて保温。

4

患側の袖を脱ぐ・古い浴衣を外す

患側の袖を脱ぎ、着ていた浴衣を全部外して脱衣かごへ。

着る(患 → 健・側臥位→仰臥位)
5

患側の手に新しい浴衣の袖を通す

患側の手に袖を通し、肩まで引き上げる。中心線を背中の中央に合わせ、腰ひもを結ぶ位置に置く。健側の身頃と腰ひもを身体の下に入れ込む

6

仰臥位に戻して引きだす

仰臥位に戻ってもらい、身体の下から身頃と腰ひもを引きだす

7

健側の手に袖を通す

健側の手に袖を通す。

8

襟は「ソ」の字に合わせる

襟を、利用者から見て左身頃が上になるように合わせる。介護職から見るとカタカナの「ソ」の字

9

腰ひもは横結び

腰ひもを横結びで結ぶ。縦結びは慶弔用などで縁起が悪いので避ける。

10

シワ伸ばし・着心地確認

浴衣やシーツのシワを伸ばし、着心地を確認。ベッドの高さを元に戻す。

⚠ 「ソ」の字を逆にしない

右身頃が上の合わせ方(「ノ」の字)は死装束になる。介護の場では生きている人の浴衣として、必ず左身頃が上=「ソ」の字に合わせる。

2. 寝衣着脱の介助(全介助)
パジャマタイプ。側臥位を経由して上衣→ズボン

寝衣(パジャマ)の上衣も浴衣と同じく側臥位を経由して背中側を脱がせ・着せます。ズボンは可能なら腰を上げてもらう、できない場合は再度側臥位を使います。

上衣の着脱(側臥位を経由)
1

ボタンを外し、健側の袖を脱ぐ

仰臥位でボタンを外し、肩部分を緩めて健側の袖を脱ぐ。脱いだ衣類は内側に丸めて身体の下に差し入れる。

2

健側下の側臥位

健側を下にした側臥位になってもらう。身体の下から脱いだ衣類を引きだし、背中を脱がせる。新しい衣類をかける。

3

患側の袖を脱ぐ・新しい袖を通す

患側の袖を脱ぎ、古い上衣を全部外す。新しい上衣の袖を患側の手に通し、肩まで引き上げる。

4

中心線を合わせ、健側を身体の下に

上衣の中心線を背中の中央に合わせ、健側の衣類は身体の下に入れ込む。

5

仰臥位に戻して引きだす・ボタン

仰臥位に戻り、衣類を引きだす。健側の手を袖に通し、ボタンを留める。

ズボンの着脱
6

可能なら腰を上げてもらう

可能なら腰を上げてもらい、健側→患側の順に脱ぐ。できない場合は健側を下にした側臥位でズボンを下ろす。

7

新しいズボンを通す(患→健)

新しい寝衣のズボンを患側→健側の順に通す。

8

腰を上げてズボンを腰まで

再び腰を上げて腰までズボンを上げる。腰を上げられない場合は側臥位を使う。背中側のシワも素早く伸ばす。

9

仰臥位でシワ伸ばし・着心地確認

仰臥位に戻り、ズボンと上衣のシワを伸ばし、着心地と体調を確認。ベッドの高さを元に戻す。

💡 共通の作法

側臥位は必ず健側を下にする。健側が下なら患側の動きが上になり、衣類の出し入れが安全。患側を下にすると圧迫・痛み・脱臼リスクが上がる。

3. 口腔清潔の介助(一部介助・片麻痺)
15°ギャッチアップ+患側クッション+ガーグルベースン

片麻痺で一部介助を要する利用者の口腔清潔は、15°程度ギャッチアップした姿勢で行います。患側にクッションを置いて姿勢を保ち、ガーグルベースンでうがいの水を受け止めます。できることは自分で、磨き残しを介護職が補います。

ベッド
15°程度ギャッチアップ
姿勢保持
患側にクッション
うがい受け
ガーグルベースン
1

物品準備

歯ブラシ・歯磨き粉・水を入れたコップ・ガーグルベースン・タオル・鏡などを使いやすい位置に置く。

2

挨拶・説明・同意・健康確認

口腔清潔の介助内容を説明し、利用者の同意を得る。健康状態を確認。

3

ベッドの高さ調節+15°ギャッチアップ

介助しやすい高さに調節し、可能であれば15°程度ギャッチアップ。患側にクッションを置いて姿勢を保つ。

4

歯ブラシを渡し、自分で歯磨き

歯磨き粉をつけた歯ブラシを渡す。鏡を見ながら自分で歯磨きをしてもらう。

5

磨き残しを介護職がブラッシング

介護職は磨き残しがないか確認し、あれば磨き残しの部分をブラッシング。

6

うがい・吐き出し

水を入れたコップを渡し、口をゆすいでもらう。ガーグルベースン(うがい受け)にゆすいだ水を吐きだしてもらう。

7

口のまわりを拭く・体調確認

利用者に口のまわりをきれいにしてもらう。体調を確認し、ベッドを元に戻す。

⚠ 自立を奪わない

「できないだろう」と最初から全介助にしない。鏡を見ながら自分で磨く動作には、口腔機能の維持・自尊心の保持・誤嚥性肺炎の予防の3つの効果がある。磨き残しを補うのが介護職の役割。

4. まとめ表:浴衣 vs 寝衣 vs 口腔
押さえるべき固有ポイント
項目固有のポイント共通の原則
浴衣襟は「ソ」の字(左身頃が上)/腰ひもは横結び/側臥位経由脱健着患/介護職は患側/側臥位は健側下
寝衣上衣は側臥位経由/ズボンは腰上げ or 側臥位
口腔清潔15°ギャッチアップ/患側にクッションガーグルベースン/自分で磨く+磨き残し介助自立を奪わない
試験に出るところ
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理解度チェック
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Q1. 全介助での浴衣の着付けで、襟の合わせ方として正しいのはどれ?

正解はA。浴衣の襟は、利用者から見て左身頃が上、介護職から見てカタカナの「ソ」の字になるように合わせます。右身頃が上は死装束の合わせ方で、生きている人には絶対に使わないルールです。

Q2. 全介助での衣服着脱で、側臥位にする際の正しい体位はどれ?

正解はB。側臥位は必ず健側を下にします。患側を下にすると圧迫や脱臼のリスクが上がります。健側が下なら患側の動きが上になり、衣類の出し入れが安全に行えます。

Q3. 片麻痺の利用者への口腔清潔の介助で、最も適切な姿勢はどれ?

正解はB。15°程度ギャッチアップして、患側にクッションを置いて姿勢を保ちます。仰臥位のままでは誤嚥リスクが高く、完全な座位は片麻痺の利用者には負担が大きすぎます。

Q4. 一部介助を要する利用者の口腔清潔で、最も適切な介助はどれ?

正解はB。鏡を見ながら自分で磨くことは、口腔機能維持・自尊心保持・誤嚥性肺炎予防の3つの効果があります。磨き残しを介護職が補うのが基本姿勢。「できることは自分で」の原則です。
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