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介護過程Ⅰ・第2章 Lesson 4
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評価

「ふりかえる」で次の質を上げる

評価の4視点・6ポイント、目標未達時の理由分析と再アセスメントまで。

評価は「ダメ出し」じゃない。次のアセスメントを良くするための原料探し。

アテナ様の導き

評価(evaluation)は、目標にどこまで近づけたか、実施内容は適切か、このまま継続してよいかを判定する段階。介護過程における評価は、計画で実践した介護・支援の達成度を測ること。「○○できる」が「○○できた」になれば目標達成。逆になっていれば、計画と目標設定を見直すための分析が始まりますわ。

アテナ様の導き(本音モード)

新人さんが誤解しがちなのは、評価=「うまくいったかどうかの採点」だと思うこと。違いますの。評価は「次のアセスメントを賢くするための原料探し」。達成できた→なぜできた?/達成できなかった→何が原因?──この「なぜ」を掘ることが次の介護過程の質を決めますわ。「介護過程はらせん状」、評価はその螺旋を上に進める力ですの。

1枚でつかむ:評価の4視点
何を判定するのか
📋

計画どおりに実施できたか

できた/できなかった/それはなぜか

🎯

目標に対する達成度

した/しない/わからない/なぜか

🤝

支援内容・方法は適切か

満足か/負担はないか

🔭

新たな課題や可能性

利用者の状態変化に着目

1. 評価の目的
「採点」ではなく「次への燃料」

評価は介護計画に位置付けられた目標達成の時期に、ひとつひとつの目標に対しておこないます。目的は2つ。

① 生活の改善を確認

実施した介護によって利用者の生活が改善されたかを確認する。

② 次の方針を判断

計画を継続するか/修正するか/終了するか/追加するかを判断する。

📅 評価日のルール

評価日は、短期目標で設定した最終日。ただし、利用者の状況が変化した場合は、この日よりも前に評価をおこないます。評価の基準は短期目標。長期目標を直接評価するのではなく、段階的な短期目標で測るのが基本ですわ。

2. 評価の6つのポイント
客観性と多角性を担保する

評価が「介護職の感覚」になってしまわないように、6つのポイントで客観性・多角性を担保しますわ。

1評価基準の明確化

「何をもって達成とするか」が定義されていないと、評価が成り立たない。

2目標の具体性

「積極的に」ではなく「事前に声かけなしで自ら会場に行く」のように具体化。

3客観的事実を根拠に

足の腫れならサイズ測定や写真で客観性を高める。

4客観的事実を記録

意図したケア/利用者の反応/介護職の気づき──を分けて記録する。

5多角的な視点

介護職・多職種・利用者・家族の主観と客観の両方から評価。

6長期目標を踏まえて

短期目標の評価は、長期目標の達成に向かっているかを意識する。

💡 「写真」「測定」が客観性を上げる

褥瘡の大きさ、足の浮腫、歩行距離など、数値・画像で残せるものはできるだけ記録に残します。誰が見ても同じ判断ができる根拠が増えるほど、評価の信頼性は上がりますわ。

3. 目標に達しない理由と分析
「できなかった」を次に変える

短期目標が達成できなかった場合、その理由を探り分析することが大変重要。これは介護過程全体を評価することにもなりますわ。原因は大きく3パターンに分かれます。

状況達していない理由・分析今後の方向性
計画どおりに実施できなかった利用者の同意が得られず実施できなかった計画内容の説明をおこなう。利用者と話し合い希望を確認し修正
計画がわかりにくく実施できなかった計画をわかりやすく書き直す。カンファレンスで全員が理解
援助方法が現実的でなく実施できなかった現実的な援助方法にアセスメントをやり直し修正
計画どおり実施したが計画内容が不適切目標が高すぎて達成できなかった達成可能な目標に修正
ニーズ・課題がずれ、計画が不適切だったアセスメントをやり直し、計画を修正
利用者に変化が生じ計画が不適切に変化の予測ができていなかった情報収集を改めて実施しアセスメントをやり直す
予測していない状況が生じた情報収集を改めて実施しアセスメントをやり直す

⚠ 達成できない=介護過程の失敗ではない

未達成の理由を分析することが次のアセスメントの質を上げる。「達成できなかった」と書いて終わるのではなく、「なぜ達成できなかったか」まで掘り下げて初めて、介護過程が前に進みますわ。

4. 評価から再アセスメントへ──「らせん状」の質改善
評価は終わりではなく次の始まり

介護過程は評価で終わりではありません。支援が必要な限り取り組みは継続。短期目標が達成できなかった場合は、その理由を考え、修正していくために再アセスメントをおこないます。達成できた場合も同様に、好転した状況を維持するために再アセスメントを実施しますわ。

📅 カンファレンスで多角的評価

評価は長期間の経過を振り返るもの。複数のチームメンバーが参加できるカンファレンスを設けることが必要。多角的な意見を集めて総合的な評価をおこないますの。実施記録(経過記録)は重要な資料になりますわ。

💡 「らせん状の質改善」

アセスメント→計画→実施→評価→再アセスメント→計画修正→実施→評価…と、何度も回しながら少しずつ上に登っていくのが介護過程。直線ではなくらせん階段のイメージですわ。

試験に出るところ
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Q1. 介護過程の評価日として最も適切なのはどれか?

正解はB。評価日は短期目標で設定した最終日です。状況が変化した場合はそれより前に評価することもあります。評価の基準は短期目標で、長期目標を直接評価するわけではありません。

Q2. 評価の6ポイントに含まれないのはどれか?

正解はD。評価結果は介護職、多職種、利用者や家族で共有し、多角的な視点で評価するものです。秘密管理は介護過程の原則と真逆。6ポイントは「基準明確化/目標具体性/客観的事実根拠/客観的記録/多角的視点/長期目標を踏まえる」です。

Q3. 短期目標が達成できなかった場合の最も適切な対応はどれか?

正解はC。短期目標が達成できなかった理由を「実施できなかった/計画が不適切/利用者に変化」のいずれかに分類し、再アセスメントで計画を修正します。Aは何も解決しないままなので不適切、Dは利用者に責任を転嫁する考え方で、介護過程の原則に反します。

Q4. 短期目標が達成できた場合の対応として最も適切なのはどれか?

正解はB。達成できた場合も、好転した状況を維持するために再アセスメントをおこない、必要に応じて新しい計画を立てます。介護過程は「達成したら終わり」ではなく、らせん状に回し続けて質を高めていく仕組み。支援が必要な限り取り組みは継続しますわ。
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