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介護過程Ⅰ・第3章 Lesson 1
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介護過程とチームアプローチ

介護職は「観察役・つなぎ役・代弁役」

多職種連携の意義、各専門職の役割、介護職の3つの役割、カンファレンスまでを整理。

介護職はチームの「最前線センサー」。誰よりも近くで利用者を見ている強みを連携に活かす。

アテナ様の導き

チームアプローチとは、多様な職種がチームを形成し、目標に向かって連携・協働する技。利用者の主体的な参加があり、専門職メンバーとは対等な関係です。介護職は、チームの中で利用者と接する時間が最も長く、「観察役・つなぎ役・代弁役」の3つの役割を担いますわ。

アテナ様の導き(本音モード)

新人さんが「私は介護職だから、医療のことは看護師にお任せ」となりがちですが、それは違います。介護職はチームの最前線センサー。日々の小さな変化──「いつもより食欲がない」「歩き方が違う」──を最初に気づく立場です。その気づきをチームに渡すことが、医療職の判断や計画変更につながりますの。介護職は連携の起点ですわ。

1枚でつかむ:介護職の3つの役割
観察・つなぎ・代弁
👀

① 観察役

毎日の小さな変化(プラス/マイナス両方)を見つけ、大きな変化につながる前にキャッチする

🔗

② つなぎ役

多職種の活動範囲を把握し、「誰に何を伝えるか」を判断。家族・友人・知人もつなぐ

📢

③ 代弁役

利用者の主訴・思い(意向)を代弁し、チームにフィードバック。利用者の声を絶やさない

1. チームアプローチの意義
「対等な関係」と「ネットワーク」

チーム(team)は「ある目的のために協力して行動するグループ」、アプローチ(approach)は「対象に迫る・近づく方法」。チームアプローチは、医師・看護師・PT・OT・ST・栄養士・ソーシャルワーカー・介護福祉士など多様な職種が連携・協働する技です。さらに家族・ボランティア・地域住民を含めたネットワークも重要視されますわ。

📜 チームの2つの原則

利用者が中心的な役割を果たす(主体的な参加)/ ② 専門職メンバーとの関係は対等(上下関係ではない)

💡 認知症ケアと介護過程

認知症高齢者では心身の状態やできることが日々変化します。生活課題も変わり続けるため、計画の見直しが頻繁に必要。本人が自分の状態や思いを上手く伝えられないことも多いため、チームケアの重要性が特に高くなりますわ。

2. 連携する主な専門職
それぞれの役割を覚える

介護過程で連携する主な専門職と、その活動内容です。誰に何を伝えるかを即座に判断できるよう、各役割を頭に入れておきましょう。

👨‍⚕️

医師

治療・症状判断・指示・看取り・処方・主治医意見書

🦷

歯科医師

むし歯・歯周病治療/訪問歯科/摂食嚥下支援

💊

薬剤師

調剤・服薬説明・居宅療養管理指導

👩‍⚕️

看護師

診療補助・検査・点滴・訪問看護管理

🥗

管理栄養士

傷病者の栄養指導/給食管理(栄養士は健康者中心)

🏥

社会福祉士

相談支援/保健医療との連携・調整

🤲

介護福祉士

心身状況に応じた介護/生活全般の助言/自立支援

🏃

理学療法士(PT)

運動能力回復・介護予防・身体機能リハ

🎨

作業療法士(OT)

手芸・工作・家事を通じた身体・精神の回復、社会的適応

🗣️

言語聴覚士(ST)

音声・言語・聴覚・嚥下障害の訓練、社会復帰支援

📋

介護支援専門員
(ケアマネ)

要介護・支援者の相談、サービス連絡調整

🤝

その他

ケースワーカー/民生委員/ホームヘルパー/ボランティア/地域住民

📝 試験で混同しやすいポイント

管理栄養士傷病者など、症状・体質を考慮した栄養指導/栄養士主に健康な人が対象 / ・STは医師の指示がなくても「言語訓練・構音訓練」はおこなえる(その他は医師の指示の下) / ・PT=Physical Therapist/OT=Occupational Therapist/ST=Speech-Language-Hearing Therapist

3. 介護職がかかわるチームケア
介護職同士のチームも忘れずに

チームケアは多職種連携だけでなく、介護職同士のチームケアも重要。複数の介護職が交代しながら利用者の生活を支援するため、目標に向かって統一されたケアを継続することが欠かせませんわ。

🏥 ケアマネジメントの中で

医師・看護師・PTなどとの多職種連携。ケアプランに基づいた連携の調整役はケアマネジャー。

🏠 介護現場の中で

介護職同士のチームケア。アセスメント→計画→実施→評価を回すことで、誰が見ても同じケアが提供できる。

👑 チームリーダーの役割

介護現場のチームリーダーは、利用者の個別の介護計画(個別援助計画)の作成と管理を担当。ケアプラン(居宅サービス計画/施設サービス計画)と整合性がとれていることが必須。また、目標は「結果」だけでなく、利用者自身が段階的に目的を決めて生活していけるよう設定します。

4. ケアカンファレンスとサービス担当者会議
広義・狭義の使い分け

カンファレンス(conference)は「相談・協議・会議」を意味し、ミーティング(meeting)よりも意図が明確で議題が焦点化している場面で使われます。参加者全員に同等の権利と責任があるもの。

📋 サービス担当者会議

ケアマネジャーが主催するケアプラン作成のための会議。利用者・家族も基本的に出席。ケアプラン作成/変更時、要介護認定更新/区分変更時、福祉用具継続利用時に開催が義務付けられている。

📢 ケアカンファレンス

広義:ケアカンファレンス全般/狭義:サービス担当者会議。サービス担当者会議はケアカンファレンスのひとつ。

🎯 ケアカンファレンスの4つの手順

会議の流れ(道筋)をメンバーに示す(レジュメ作成) / ② 時間をある程度設定する(終了時刻明確) / ③ 議題を具体的に示す(「今日は〇〇についてお聞きしたい」) / ④ 整理し把握できるよう工夫(ホワイトボードで視覚化など)

💡 介護職がカンファレンスに貢献するコツ

介護職は利用者と接する時間が最も長いので、「日々の観察データ」「利用者の主訴」「家族の言動」を整理して持ち込むと、カンファレンスの質が一気に上がりますわ。事前準備でメモを作っておくと、発言の精度も上がります。

試験に出るところ
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Q1. チームアプローチの原則として最も適切なのはどれか?

正解はB。チームアプローチでは利用者が中心的な役割を果たし、専門職メンバーは対等な関係。さらに家族・ボランティア・地域住民を含めたネットワークも重要視されます。Aのような医師主導や、Cの介護職を下位に位置づける考え方は、現代の介護過程の原則と異なります。

Q2. 介護職のチームケアにおける役割として最も適切でないのはどれか?

正解はD。介護職は「観察役・つなぎ役・代弁役」が主な役割で、医療的判断は医師・看護師の業務範囲。気づいたことを多職種に「つなぐ」のが適切な対応です。自己判断で完結させるのはチームアプローチに反します。

Q3. サービス担当者会議の説明として最も適切なのはどれか?

正解はB。サービス担当者会議はケアマネジャーが主催し、ケアプラン作成・変更時、要介護認定更新時、要介護認定区分変更時、福祉用具継続利用時などに開催が義務付けられています。利用者や家族も基本的に出席します。

Q4. 「管理栄養士」と「栄養士」の違いとして最も適切なのはどれか?

正解はB。管理栄養士は傷病者など、個々の症状・体質を考慮した栄養指導や給食管理をおこないます。栄養士は主に健康な人々を対象に栄養指導・給食管理をおこないます。介護現場では傷病を抱える利用者が多いため、管理栄養士の役割が重要になりますわ。
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