支持基底面積・重心移動・てこの原理
8つのコツで腰を守って大きな力を出す
今回はボディメカニクス。介護職の腰を守り、利用者の安全を確保するための身体の使い方の原則です。8つの基本原則と、重心・姿勢の安定理論をマスターすれば、小さな力で大きな効果を出せるようになりますわ。
今回はボディメカニクス=ラクして安全に介護する身体の使い方。腰を痛めず、利用者さんも怖がらせない、そんな「身体の使い方の8コツ」を学びますわ。コツを知らずに腕力で介護すると、介護職もボロボロ・利用者さんもヒヤッとする。知ってるか知らないかで一生分の腰の寿命が変わる大事な回ですの。
ボディメカニクスとは、身体への負荷を最小化する適切な身体の使い方のことです。神経系・骨格系・関節系・筋系の運動機能を協調させることで、不要なエネルギーを使わずに最大の効果を引き出し、介護職と利用者の双方の安全を守ります。
身体には骨・関節・筋肉・神経っていう4つの大事なパーツがありますの。これがバラバラに動くと「ヨイショッ」って腕だけで頑張ることになって腰がやられる。でも4つを上手に連動させると、不思議と軽い力でスッと動かせるようになる。これがボディメカニクスですわ。
介護職自身が安定した姿勢でいることが、利用者・介護職双方の安全の出発点。腕力ではなく、身体の構造を味方につけるのがボディメカニクスです。
介護職がフラフラしてたら、利用者さんはもっと怖い。まず自分の足元と姿勢をしっかり決めるのが、利用者さんを安全に支える第一歩ですの。
背中(脊柱)を曲げたりねじったりすると重心が不安定になり、腰や背中の痛みの原因に。腰を落とし、対象物に近づき、足先を動作方向へ向ける──この3点が崩れると他の原則も成立しません。
背中を丸めてねじるのが最悪コンビ。これやると一発で腰がやられますの。「腰落として」「近づいて」「つま先は行きたい方に」、この3点セットを守れば他のコツも自然と効いてきますわ。
立位で静止した状態の重心は、仙骨の高さ(へその下部辺り)にあり、身長に対して床から約55%の位置です。物をもったり姿勢を変えたりすると重心位置は変動するため、両足を開いて腰を下げ、重心を低くキープすることが安定の基本となります。
重心って、まっすぐ立ったときはおへその下、お腹の真ん中あたりにあるんですの。だいたい身長の半分よりちょい上(55%)の高さ。物を持ったり姿勢を変えると位置がズレるから、足を開いて腰を下げる=重心を低くするのが、ぐらつかない秘訣ですわ。
座位では耳介〜大転子の上半身軸が真っ直ぐな状態がバランス良好。移動・移乗時もこの軸を意識し続けることが、安定した動作の鍵です。
座ってるときは「耳→肩→腰」が一直線がベスト。動くときも、この軸が崩れないように意識すると、自然と無理のない姿勢になりますの。
重心の位置が高いと不安定になり、腰や背中への負担が大きくなります。姿勢の安定は介助の最重要要素──過剰な負担は腰痛の原因になるため、安定した姿勢の確保を最優先にしてください。
重心が高い=ぐらつく=腰にくる。姿勢の安定こそが介助の最優先事項ですわ。「ちょっとぐらい」の積み重ねが何年後かのギックリ腰につながりますの。
「ボディメカニクスを活用した介護の原則」を学びました。
次回はこの原則を活かした具体的な介助動作(移動・移乗)へ進みます。