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第3章 移動・移乗の介護技術
4

移動の意義と
移動の介護の原則

人がサビちゃう話と
元気にしてあげる7つの魔法

ADL/IADL・生活不活発病・介助の7原則

お出かけスイッチ・サビちゃう病・7つの魔法

🌸 アテナの導き

移動は日常生活動作(ADL)と手段的日常生活動作(IADL)をつなぐ基本機能ですわ。動かない生活が続くと生活不活発病(廃用症候群)を引き起こし、心身ともに低下してしまいます。今回は移動の意義、生活不活発病の理解、そして移動・移乗の介護の7原則を学びますわ。

🌸 アテナの導き(本音モード)

「動くこと」って、生きるためにも、楽しむためにも全部つながってるんですの。1週間寝たきりで筋力が10〜15%、3〜5週間で半分になっちゃう……怖いですわよね?人間は「お出かけスイッチ」が切れると一気にサビちゃう生き物。今日はその仕組みと、誰かを元気に動かしてあげる7つの魔法を、ぜんぶ専門用語ゼロでお届けしますわ!

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1. 移動の意義と目的
ADLとIADLをつなぐ基本機能
1. お出かけスイッチ
動くって、生きるためにも楽しむためにも大事

人が日常生活を送るには、食事・排泄・更衣・整容・入浴などの日常生活動作(ADL)と、買い物・調理・洗濯・掃除などの手段的日常生活動作(IADL)を行う必要があります。これらは寝室・居間・食堂・トイレ・浴室などへ移動して初めて成立する行為です。移動は行為と行為をつなぐ役割を担い、自立した生活の基盤となります。

人が動く理由って、大きく2つあるんですの。「生きるため」──ごはん・トイレ・お風呂・着替え。「楽しむため」──お買い物・お散歩・お友達に会う・ボランティア。どっちも「そこまで動く」ことから始まる。動けなくなると、生活がベッドのまわり3メートルに縮んじゃう……。これが「お出かけスイッチが切れる」状態ですわ。

日常生活動作(ADL)と手段的日常生活動作(IADL)
動く理由は2つ:生きるため・楽しむため
🍙
日常生活動作(ADL)
生きるための動き
食事・排泄・更衣・整容・移動・入浴 など
ごはん・トイレ・お風呂・着替え など
🛍️
手段的日常生活動作(IADL)
楽しむための動き
買い物・調理・洗濯・掃除・金銭管理・服薬管理・外出して乗り物に乗る など
お買い物・お散歩・お友達に会う・サークル・ボランティア など
移動が広げる世界(生活範囲の拡大)
お出かけスイッチが開く世界
ベッドのある室内から、桜咲く外の世界・人々の集う街へつながる扉。輝くお出かけスイッチが扉の上に浮かぶ
💡

移動は単に物理的な活動範囲を広げるだけでなく、出会い・交流・経験を得る心理的空間でもあります。さらに姿勢を変える・歩くことで筋力向上・関節可動域維持・拘縮予防につながり、移動そのものが身体機能を維持する運動でもあります。

動くって、ただ場所を変えるだけじゃないんですの。誰かに会える・新しい経験ができるって、心の元気にも直結する大事なこと。それに動くこと自体が筋トレになってる。「動く」こと自体が、もう薬みたいなものですわ。

なんらかの障害により移動が困難になると、生活空間が狭まり、生活への意欲や主体性が奪われがちになります。ベッド上など狭い空間に閉じこもらせないこと、行為がおこなわれる場所までの移動を支援することは、生活を支える基本視点です。

動けなくなると、世界がどんどん小さくなるんですの。生活空間が狭くなる→単調になる→意欲が落ちる、の悪循環。だから「ベッドから一歩出してあげる」だけで、その人の世界がぐっと広がるんですわ。

⚠️
2. 移動を困難にする要因と生活不活発病
廃用症候群=動かないことで起こる全身症状
2. サビちゃう病
動かないと体は錆びる。1週間で10〜15%

ベッド上での絶対安静が続くと、筋力は1週間で10〜15%、3〜5週間で50%程度減少するとされています。病気・障害・加齢によって動かしにくい状態が続くと、筋肉が萎縮し関節が拘縮、心肺機能や精神機能まで低下する生活不活発病(廃用症候群)を起こしやすくなります。

自転車を雨ざらしにするとチェーンがギシギシ錆びますわよね?人間の体も動かないと錆びるんですの。たった1週間で力が10〜15%3〜5週間で半分に減っちゃう……。筋肉だけじゃなく、心も体も全部サビていく。これが「サビちゃう病」(生活不活発病・廃用症候群)ですわ。

健康な身体 vs サビた身体
動いてる人 vs サビちゃった人
左:金色に輝く健康な身体/右:歯車が錆びた灰色の身体。関節の拘縮・褥瘡・うつ状態のアイコン付き
1週間で
10〜15%
筋力低下
力がなくなる
3〜5週間で
約50%
筋力低下
力が半分に
長期臥床による疾病や不調(生活不活発病)の代表例
サビちゃう病の代表3選
他にも全身に多数の症状が…… 他にも全身が一気にサビていきますの……
骨粗鬆症・骨折
筋力低下・筋萎縮
静脈血栓
尖足
尿路感染症
便秘
起立性低血圧
心肺機能の低下
食欲の低下
意欲の低下
認知症

生活が不活発になると行動範囲が狭くなり、自立した社会生活が困難になります。「動かないこと」自体が病気を作り出す──これが生活不活発病の本質。介護の出発点は「いかに動く機会を残すか」になります。

動かないこと、それ自体が病気を作る──ここが一番大事ですわ。だから介護では「ラクさせてあげる」より「できるところは自分でやってもらう」方が、本人のためになる場面が多いんですの。

3. 移動の介護の7原則
介助の基本となる7つの実践事項
3. 元気にしてあげる7つの魔法
これを覚えれば誰かの動きを支えられる
1
介助の前の体調確認
挨拶後、利用者の状態を観察。移動能力・痛み・障害・疾病・精神状態をアセスメント。
2
介助内容を説明し同意を得る
目的・内容・方法を説明。意思決定を促し、利用者本位の介護を行う。
3
自立に向けた自然な動きを理解
寝返る・座る・立ち上がる動作の自然な使い方と左右バランスを理解。
4
適切な介護方法と介護量
十分な観察に基づき、状況に適した方法で安全・安楽に介助する。
5
ボディメカニクスを活用
力まかせの介助はNG。身体の構造を活かした介助方法で省力化。
6
介助の後の体調確認
姿勢を変えたことで体調変化が生じる可能性。介助後の確認を必ず行う。
7
本人の動作を見守る
いつでも手を差し伸べられる姿勢で見守り、必要なときに声をかけ誘導する。
1
元気かな?チェック
お顔を見て、熱は?痛いところは?最初の観察がいちばん大事ですの。
2
「これからやるよ!」宣言
急に動かされたらビックリですわ。「立ちますわよ」と声かけして同意をもらう。
3
人間らしく動こう
ロボットみたいな動きはダメ。寝返る・座る・立つの自然なリズムが一番。
4
おまかせしすぎない
全部やってあげるのは✕。できることは本人にやってもらう。それが自立支援。
5
ラクちんの魔法(ボディメカ)
腕力で頑張るのは禁止。テコの原理で、腰を守って大きな力を出す。
6
終わったあともニコニコ?
動いたあと疲れてないか、もう一度お顔を見ますの。これで二度確認。
7
そばにいるよビーム
手は出さないけれど、目は離さない。すぐ助けられる距離で見守る。それが愛ですわ。
理想の立位姿勢(介助時の自分の姿勢)
アテナ様の理想の立ち姿
アテナ様の横向き全身図:理想の立位姿勢
この姿勢で介助に臨みますの ✨

介助者自身の姿勢の安定が、利用者の安全を守る出発点。耳→肩→股関節→膝の裏→くるぶしの前が一直線になる立位姿勢を意識して、ボディメカニクスを発揮できる構えを保ちます。

人を動かす前に、まず自分がぐらつかないこと。耳→肩→腰→膝→くるぶしが一直線、これが「ラクちんの魔法」のスタート位置ですわ。

🎯

7原則は「観察→説明→自然な動き→介護量→ボディメカ→再観察→見守り」の流れで覚える。介助前後の体調確認(①と⑥)で挟むのが、安全な介助の構造です。

7つの魔法は「観察 → 宣言 → 自然 → ちょうど → ラクちん → 再観察 → 見守り」。最初と最後で「お顔チェック」を2回はさむのがポイントですの。

力まかせの介助は利用者・介護職双方にとって危険であり、不安定で長続きしません。残存能力を活かしながら、利用者の意思を尊重し、安全・安楽な介助を提供することが基本です。

力ずくの介護は本人もこわい・自分も腰がやられるのダブルパンチ。「できることは自分で」「できないところだけ手伝う」──これが結局、本人にとっても介護職にとっても一番ラクで安全な道ですの。

📝 テストに出るところ
📝 テストに出るところ、本音でまとめ
ここまで読んで「全部わかった!」という人は、
下のボタンは押さなくて大丈夫です。

...でも正直、「廃用症候群」「ADL/IADL」「ボディメカニクス」って、
ちょっと頭に入りにくくないですか?
大丈夫。それ、普通です。みんな同じですから。
※ 試験に出る用語はそのまま。意味がスッと入ってくるだけです。
どうですか?さっきよりスッと入ってきたでしょう?

でも試験では「正式な言い方」で出題されます。
意味がわかった今なら、あの難しい文章もちゃんと読めるはず。
——試してみませんか?
※ 本音モード ↔ 元の説明、何度でも切り替えて読めます。
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第3章スタート!通算46枚到達!

「移動の意義と移動の介護の原則」を学びました。
次回は残存能力の活用と麻痺の障害部位・程度へ進みます。

📝
理解度チェック
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