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第3章 移動・移乗の介護技術
6

関節可動域(ROM)
と良肢位

関節の6方向ダンスと
カチコチ防止ポーズ

屈曲伸展・外転内転・回旋・回内回外+ベスポジ

関節は6方向に動く・覚えるのは3つだけ

🌸 アテナの導き

関節は屈曲・伸展/外転・内転/回旋/回内・回外6方向に動くのが基本機能。これを保つのが関節可動域(ROM)の発想ですわ。動かさない関節はコンクリ化(拘縮こうしゅく)するため、最低限機能を保つ姿勢=良肢位(ベスポジ)を覚え、現場の3場面に活かしましょう。

🌸 アテナの導き(本音モード)

「関節可動域」「良肢位」って漢字がいかついですけど、覚えるのはたった3つだけですわ。関節は6方向に動く / 良肢位はカチコチ防止のベスポジ / 現場の3場面で意識する「ロム」はローマ皇帝の親戚じゃないので大丈夫、ROM=Range Of Motionの略ですの。

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1. 関節は6方向に動く(関節可動域)
屈曲伸展・外転内転・回旋・回内回外
1. 関節の6方向ダンス
関節は実は6方向に動けるんですの

関節とは骨と骨のつなぎ目。ひじ・ひざ・肩・首…全部関節です。これらが動く範囲を関節可動域(ROM: Range Of Motion)と呼びます。基本となるのは6方向の動き。これらすべてを保つことが、自立した生活機能の土台です。

関節は骨と骨をつなぐ蝶番。実はね、ぜんぶの関節が6方向に動く仕組みになってますの。アテナはこれを「6方向ダンス」って呼んでます。6方向ぜんぶ動かせて、はじめて関節は元気な状態。

6方向ダンスの全種類
屈曲・伸展(くっきょく・しんてん)
①曲げる・伸ばす
関節を曲げる/伸ばす運動。ひじ・ひざがいちばん分かりやすい例
ひじやひざで「ぐーぱー」する動き。一番イメージしやすい
外転・内転(がいてん・ないてん)
②外へ広げる・内へ閉じる
体の中心線から外側へ広げる/内側へ閉じる肩・股関節の動き
肩や股を「ぱかっと広げる」「ぎゅっと閉じる」動き
回旋(かいせん)
③ねじる
関節を軸にねじる動き。首を左右に振るのが分かりやすい
首を左右に「いいえ」のように振る、あの動き
回内・回外(かいない・かいがい)
④くるっとひねる
前腕をくるっと返す動き。手のひらを上にしたり下にしたり
手のひらを「下→上→下」とひっくり返す動き
💡

ROM訓練では、本人ができる範囲は自動運動、できない範囲は介助者が他動運動で補います。麻痺側など動かしにくい関節も、毎日少しずつ6方向ぜんぶを動かすことで拘縮を予防できます。

ROM訓練=「6方向ダンスを毎日少しずつ」。本人が動かせる範囲は自分で、動かない範囲は介助者がそっとお手伝い。毎日続けるとカチコチ予防になります。

🎯
2. 良肢位(りょうしい)=ベストポジション
関節がカチコチ化を防ぐ最低限の機能維持姿勢
2. カチコチ防止ポーズ「ベスポジ」
寝たきりでも関節を守る魔法の姿勢

動かさない関節は関節包・筋肉・腱が固まり可動域が制限される拘縮を起こします。これを最小限にするため、たとえ寝たきりでも「最低限の生活機能を保てる姿勢」を維持するのが良肢位。アテナは「ベスポジ(ベストポジション)」と呼びますわ。

動かさない関節はコンクリート化するんですの。これが拘縮(こうしゅく)。一度カチコチになると元に戻すのはとても難しい……。だから「もし固まっても、最低限の生活ができる位置」に関節を置いておく。これが良肢位=ベスポジですわ。

代表的な部位の良肢位(目安)
主な部位のベスポジ
外転 約60°+前方やや屈曲
脇から60°開き、わずかに前へ。完全な内転で固まると着衣・整容が困難になる
脇から少し開いて、ちょっと前に。閉じきって固まると服を着るのが大変
屈曲 約90°
肘は90°曲げ。伸びきって固まると食事介助が極端に難しくなる
肘を直角に。伸ばしきって固まると食事も歯磨きもできなくなる
股関節
屈曲 約20°+外転 約10°
軽く曲げ、わずかに開く。座位移行のための準備姿勢
軽く曲げて少し開く。座る動作の準備ポジション
屈曲 約10°
わずかに曲げる(完全伸展NG)。立位移行と着座の橋渡し
少しだけ曲げる。伸ばしきりは禁物
足首
背屈 約0°(直角)
底屈で固まる尖足(せんそく)を予防。足首は直角キープが鉄則
足首は90度・直角。つま先がだらーんと垂れた状態で固まると歩けなくなる(尖足)

ぜんぶの関節にそれぞれのベスポジがあります。覚えておくだけでケアの質が変わり、長期臥床でも将来の立位/座位/着衣/食事に向けた準備姿勢を整えられます。

ぜんぶの関節に「ここで固まってくれたらまだ生活できる」というベスポジがあるんですの。それを意識してクッションや枕を当てるだけで、未来の本人の生活が守られますわ。

3. 今日から守れる、3つの場面
ベッド上・車椅子・寝返り
3. 3つの場面で意識
毎日のケアに自然に組み込む
1
①ベッド上の良肢位
①ベッドの上のベスポジ
クッション・枕で肩・膝・足首を支える。仰臥位なら肩外転60°/股関節屈曲20°/膝屈曲10°/足首直角を意識
クッションや枕を駆使して、肩・膝・足首をベスポジに固定。寝たきりでも関節は守られる
2
②車椅子の良肢位
②車椅子の上のベスポジ
お尻は奥まで・背中・腕・足にもサポート。前すべりを防ぎ、長時間でも疲れにくく褥瘡も予防
お尻を奥まで・背中・腕・足全部に支えを入れる。これだけで疲れず、床ずれも防げる
3
③寝返りのとき
③寝返り介助のとき
関節をひねらず、体全体で「ゴロン」と。膝を立てて支点を作り、肩・腰を同時に動かす。捻る動きは関節と皮膚を痛める
寝返りで関節をひねるのは絶対NG。膝を立ててから、体全体でゴロンと動かす。関節も皮膚も守れる
🎯

3場面 + 毎日のROM訓練(入浴後がベスト)で、拘縮はぐっと減ります。「特別なリハ時間」ではなく日常のケア動作にベスポジ意識を組み込むのが継続のコツ。

3場面+お風呂のついでROM訓練。これだけで関節は守れます。「リハの時間を作る」より「日常ケアにこっそり混ぜる」のが続く秘訣ですの。

📝 テストに出るところ
📝 テストに出るところ、本音でまとめ
ここまで読んで「全部わかった!」という人は、
下のボタンは押さなくて大丈夫です。

...でも正直、「関節可動域」「良肢位」「拘縮」って、
ちょっと頭に入りにくくないですか?
大丈夫。それ、普通です。
※ 試験に出る用語はそのまま。意味がスッと入ってくるだけです。
どうですか?さっきよりスッと入ってきたでしょう?

でも試験では「正式な言い方」で出題されます。
意味がわかった今なら、あの難しい文章もちゃんと読めるはず。
——試してみませんか?
※ 本音モード ↔ 元の説明、何度でも切り替えて読めます。
🦴
通算48枚到達!

「関節可動域(ROM)と良肢位」を学びました。
次回は排尿・排便のメカニズムへ進みます。

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