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生活支援技術Ⅱ・第1章 Lesson 2-③
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歩行器・歩行車・シルバーカー

「歩行が困難な人」用と「外出を助ける」用は別物

用途・対象・介護保険貸与の対象/対象外を、国試で答えられる形に整理。

シルバーカーだけ貸与対象外。歩行器と見た目が似ているのに、目的が全く違うのがポイント。

アテナ様の導き

歩行器・歩行車は歩行が不安定な人を助ける道具で、介護保険の貸与対象。一方、シルバーカーは外出や買い物を支える道具で、貸与対象外です。見た目は似ていますが、想定する利用者と目的が違います。「歩行支援=貸与○/外出支援=貸与×」と理解すると、ひっかけ問題に強くなります。

アテナ様の導き(本音モード)

現場で「シルバーカー押してる」と言われると、つい「歩行器みたいなもの」と思いがちですよね。でも実は、シルバーカーは歩行が困難な人には向きません。バランスを崩したときに支えきれないから。歩行器・歩行車は身体を預ける道具、シルバーカーは荷物を預ける道具と考えると整理しやすいです。

1枚でつかむ:歩行補助具の体系と貸与の有無
「身体を預ける」か「荷物を預ける」かで分かれる

歩行器(ほこうき)貸与○

歩行時のバランスが悪い人に対し、移動時の体重を支え転倒を防ぐ。両手が使える+立位保持が条件。

四脚歩行器(キャスターなし):交互型/固定型
前輪付歩行器(キャスター付き):二輪型/四輪型

四輪歩行車(よんりんほこうしゃ)貸与○

安定性があり軽く進む。早い時期からの歩行訓練に使える。前腕支持型上肢・脇支持型がある。

シルバーカー貸与×

歩行器の機能に、いす・買い物かご・ブレーキを複合したもの。脚力低下の高齢者が買い物や外出で使う。歩行が困難な人には向かない。

1. 歩行器の基本
使うための前提条件

歩行器は、歩行時のバランスが悪い人に対して、移動時の体重を支え、歩行を補助して転倒を防ぎます。使うには、フレームの中に立って、手のひらや前腕部で上から押さえるようにして身体を支えながら歩行できることが必要です。

使うための条件

  • 両手を使うことができる
  • 立った状態で歩行器を操作できる
  • 手のひら・前腕部で上から押さえられる

得られる効果

  • 移動時の体重を支える
  • 転倒を防ぐ
  • 歩行訓練・立位保持訓練に使える
2. 四脚歩行器(キャスターなし)
交互型と固定型の使い分け

交互型(こうごがた)

左右のフレームを交互に持ち上げて前進
貸与○

フレームの握り部分を持ち、左右交互に持ち上げて動かし、前にだして歩きます。初期の歩行訓練に適しています。

  • 左右別々に動かすため、安定性は高い
  • 両手に力が入ることが必要
  • 立位保持の訓練にも使用できる

固定型(こていがた)

歩行器ごと持ち上げて前進
貸与○

歩行器自体を持ち上げて前方に動かし、片足ずつ足をだして少しずつ歩きます。杖が使えない場合に有効です。

  • 動作は単純だが、持ち上げる筋力が必要
  • 両手に力が入ることが必要
  • 立位保持の訓練にも使用できる

⚠ 両者の共通条件

交互型・固定型ともに両手に力が入ることが必要。両手の筋力に問題がある場合は、後述のキャスター付きを検討する。

3. キャスター付き歩行器(前輪付歩行器)
手の力が弱くても使えるが、不安定さに注意

キャスター(車輪)が付いた歩行器は、主に二輪型四輪型に分けられます。動かすときに持ち上げる必要がないため、動きやすく、手の力が弱い利用者でも利用できます。ただし、滑るように動くので安定性に欠け、慣れるまで介護職の付き添いが必要です。

長所

動きやすい/手の筋力が弱くても使える/持ち上げる必要がない

短所・注意点

安定性に欠ける/転倒の危険/慣れるまで介護職の付き添いが必要

4. 四輪歩行車
前腕支持型/上肢・脇支持型

四輪歩行車

安定性があり、軽く進む
貸与○

安定性があり、軽く進むので、歩行補助が必要な場合、早い時期からの歩行訓練に使用することができます。全身の体力が衰えた場合や足の障害がある場合にも有効です。

  • 前腕支持型:前腕(肘から手首までの部分)で支える
  • 上肢・脇支持型:上肢と脇で支える

⚠ 転倒リスクに注意

歩行が不安定なときは、歩行車に身体の動きを合わせることができず転倒する危険があるため注意が必要。動きが軽い分、ブレーキ操作や姿勢保持の練習も合わせて行う。

5. シルバーカー
歩行器ではなく、買い物・外出を支える道具

シルバーカー

いす・買い物かご・ブレーキを複合した外出用品
貸与×

歩行器の機能に、いす・買い物かご・ブレーキなどの機能を複合したものです。脚力の低下した高齢者が日常の買い物や外出時に使用する場面も多くみられます。

  • 軽量でコンパクトなつくり
  • 大柄な人よりも小柄な人のほうが適している
  • 介護保険制度における福祉用具貸与対象から除外

⚠ 歩行支援用ではない

シルバーカーは「自立して歩ける人」の外出支援。歩行が困難な人が体重を預けると、バランスを崩したときに支えきれず転倒します。歩行支援が必要な人には歩行器・歩行車を選びましょう。

「うちの母、シルバーカー使ってますよ」と家族から言われたら、その人はまだ自分で歩ける段階です。逆に「歩行器使ってます」なら、もう歩行に介助が必要。道具の違いから、利用者の身体機能のレベルを読み取れるのが介護職の見方です。

6. まとめ表:用途と貸与の有無
一覧で確認
用具主な目的使うための条件介護保険貸与
四脚歩行器(交互型)初期の歩行訓練・転倒予防両手の筋力・立位保持
四脚歩行器(固定型)杖が使えない人の歩行両手の筋力・持ち上げ動作
キャスター付き歩行器手の筋力が弱い人の歩行立位保持/介助付きで慣れること
四輪歩行車早期からの歩行訓練・体力低下立位保持・歩行のタイミング合わせ
シルバーカー買い物・外出の補助自立歩行ができること×
試験に出るところ
本音でまとめる
理解度チェック
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Q1. 介護保険の福祉用具貸与の対象外となるのはどれ?

正解はC。シルバーカーは介護保険の福祉用具貸与対象から除外されています。買い物や外出を支える道具で、歩行支援用ではないためです。歩行器・歩行車はすべて貸与対象になります。

Q2. 四脚歩行器の交互型の特徴として正しいのはどれ?

正解はA。交互型は左右のフレームを交互に持ち上げて前進する歩行器で、初期の歩行訓練に適します。Bは固定型、Cはキャスター付き歩行器、Dはシルバーカーの説明です。

Q3. シルバーカーの使用に最も適しているのはどれ?

正解はB。シルバーカーは軽量・コンパクトで小柄な人向き。脚力低下があっても自立歩行ができる人の買い物・外出用です。歩行が困難な人は転倒リスクが高くなるため不適切です。

Q4. キャスター付き歩行器の使用上の注意点として最も適切なのはどれ?

正解はB。キャスター付きは持ち上げる必要がなく手の力が弱い人にも使えますが、滑るように動くため安定性に欠けます。慣れるまでは介護職が付き添う必要があります。介護保険の貸与対象です。
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