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介護過程Ⅱ・第1章 Lesson 2
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ケアマネジメントと個別援助計画

「大きな地図」と「現場の手順書」の2階建て

ケアプランと個別援助計画の関係、訪問介護計画・通所介護計画まで整理。

ケアプランは全体設計、個別援助計画は現場で動ける詳細マニュアル。両方そろって初めて生活が回る。

アテナ様の導き

ケアマネジャーが作成するケアプランは、利用者の生活全体に対する「大きな地図」。一方、各サービス事業所が作成する個別援助計画は、現場で動くための「詳細な手順書」。同じ目標を共有しながら、スケールと粒度が異なる2階建て構造です。両方が揃って初めて、利用者の生活が一つの流れとして動きますわ。

アテナ様の導き(本音モード)

新人さんが現場でつまずきやすいのは「ケアプランに沿ってない」と言われたとき。これは個別援助計画とケアプランの整合性が取れていないという意味。個別援助計画はケアプランの『翻訳』であり、勝手に違う方向に走ると整合性が崩れますの。逆に、現場で「これはケアプラン外」と感じたら、ケアマネに連絡してケアプランそのものを修正してもらう──これが本当のチーム連携ですわ。

1枚でつかむ:2階建ての関係
ケアプラン → 各サービスの個別援助計画

🗺️ケアプラン(ケアマネジャー作成)

利用者の生活全般のニーズに対して、フォーマル/インフォーマルの社会資源を組み合わせた生活設計。施設サービス計画書または居宅サービス計画書として作成される。

  • 生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
  • 長期目標/短期目標
  • サービス種別・サービス内容(概略)
  • 提供事業所・頻度・期間

📋個別援助計画(各サービス事業所作成)

ケアプランの目的に従って、そのサービスでの詳細な援助内容を記載。誰が現場に入っても同じケアができる手順書

  • 援助目標(ケアプランと整合性)
  • 曜日・時間・サービス内容の詳細
  • 手順・留意点・利用者の好み
  • 説明と同意(利用者の署名)

同じ目標を共有し、ケアプラン → 個別援助計画 の順で粒度が細かくなる。逆方向にはならない。

1. ケアプランと個別援助計画──9種類の計画書
サービスごとに作成義務

介護保険の居宅サービスでは、ケアマネジャーが作成したケアプランを確認したうえで、各サービス事業所が個別援助計画を作成します。これにより、利用者一人ひとりのニーズに沿ったサービスが提供されますわ。

🏠訪問介護計画書
🩺訪問看護計画書
🏃訪問リハ計画書
通所介護計画書
🏋️通所リハ計画書
🛏️短期入所生活介護計画書
💊短期入所療養介護計画書
🏢特定施設サービス計画書
🦽福祉用具サービス計画書

📜 法的根拠

各サービス計画の作成義務は、「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」および「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」に明記されています。認知症対応型共同生活介護(地域密着型)特定施設入居者生活介護では、計画作成担当者を事業所に置く。

2. 訪問介護計画(例)
サービス提供責任者が作成

訪問介護事業所では、サービス提供責任者が居宅サービス計画に沿って訪問介護計画を作成します。書式は決まっていませんが、援助目標・曜日・時間・サービス内容などを具体的に記載。説明と同意(IC)を経てから実施に移ります。

📋 訪問介護計画の作成手順(基準第24条)

① サービス提供責任者は利用者の日常生活全般の状況・希望を踏まえ、訪問介護目標・具体的サービス内容を記載 / ② 居宅サービス計画と整合性を取る / ③ 作成時は利用者・家族に説明し同意を得る / ④ 作成後、訪問介護計画を利用者に交付 / ⑤ 実施状況を把握し、必要に応じて変更

💡 計画書の記録は2年間保存

指定訪問介護事業者は、従業者・設備・備品・会計の諸記録を整備し、利用者へのサービス提供に関する記録は完結の日から2年間保存することが義務付けられていますわ。

3. 通所介護計画(デイサービス)
通所リハとの違いも整理

通所介護(デイサービス)は、デイサービスセンターなどに通う利用者に、食事・入浴の世話や機能訓練を提供。一方、通所リハビリテーション(デイケア)は、病院や介護老人保健施設で心身機能の維持回復のリハを行う医療系サービスです。

☕ 通所介護(デイサービス)

食事・入浴の世話+機能訓練。社会的孤立感の解消・家族の負担軽減も担う。福祉系サービス。

🏋️ 通所リハ(デイケア)

病院や老健で実施。心身機能の維持回復のためのリハビリ。2005年介護保険法改正で自立生活と社会参加に向けて機能強化。医療系。

📋 通所介護計画の作成ポイント

・利用者のサービスへの希望を把握 / ・家族の理解状況・送迎・活動状況を計画書に記載 / ・「総合的な援助の方針」(ケアプラン第1表)に基づき、利用者と話し合い決定 / ・サービス内容変更時はケアマネジャーに連絡

⚠ NG対応

「利用者の希望どおりにそのまま提供」はNG。希望は出発点ですが、ケアプランの方針と整合性を取り、利用者と話し合いをしながら決めるのがプロのやり方。希望をそのまま聞くだけだと、ケアプランから外れて整合性が崩れてしまいますわ。

4. ケアマネジメントと訪問介護事業所の介護過程
7段階×7段階の対応関係

ケアマネジメントと、訪問介護事業所が回す介護過程は、それぞれ7段階で並行的に進みます。同じ目標に向かいながら、互いに情報をやり取り。介護現場で状況変化があれば、訪問介護事業所からケアマネへ連絡してケアプラン修正を依頼するのが基本フローですわ。

🗺️ ケアマネジメント7段階

ケアマネジャーが回す全体プロセス

1 インテーク契約
2 アセス情報収集
3 ケアプラン作成
4 実施サービス依頼
5 モニタリング月1回
6 再アセス修正
7 終結サービス終了

📋 訪問介護の介護過程

事業所が回す現場プロセス

1 アセスケアマネから情報+利用者訪問
2 計画作成訪問介護計画
3 実施訪問介護開始
4 変化対応ケアマネへ連絡
5 評価3〜6か月で見直し
6 終了介護過程終結

📋 ケアプラン以前から介護過程はあった

介護過程で立案する介護計画は、介護保険制度における個別援助計画にあたります。実は介護過程の実践は介護保険制度施行以前から続いている歴史あるもの。ケアマネジャーが作るケアプランは「生活全般のニーズに対する社会資源も含めた生活設計」、一方、個別援助計画はサービスを提供する立場で作る計画。役割と立場が違うのですわ。

試験に出るところ
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Q1. ケアプランと個別援助計画の関係として最も適切なのはどれか?

正解はB。ケアプラン(ケアマネジャー作成)が「大きな地図」、個別援助計画(各サービス事業所作成)が「現場の手順書」。ケアプランが先で、それと整合性を取りながら個別援助計画を作成します。順序が逆にはなりません。

Q2. 訪問介護計画を作成するのは誰か?

正解はB。訪問介護事業所では、サービス提供責任者が居宅サービス計画(ケアプラン)に沿って訪問介護計画を作成します。「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」第24条に明記されています。ケアマネジャーはケアプランの方を作成します。

Q3. 通所介護(デイサービス)と通所リハビリテーション(デイケア)の違いとして最も適切なのはどれか?

正解はB。通所介護(デイサービス)は福祉系で食事・入浴・機能訓練のほか社会的孤立感の解消・家族負担軽減を担います。通所リハ(デイケア)は医療系で、病院や介護老人保健施設で心身機能の維持回復を図ります。2005年介護保険法改正で通所リハは自立生活と社会参加を目指して機能強化されました。

Q4. 訪問介護のサービス提供中に利用者の状況に変化が生じた場合、最も適切な対応はどれか?

正解はB。状況変化があれば、訪問介護事業所からケアマネジャーに連絡し、ケアプランの修正を依頼するのが基本フロー。ケアプランが「大きな地図」なので、地図そのものを書き換えてから、個別援助計画を整合性を取って修正します。Cのように事業所側だけで判断すると整合性が崩れますわ。
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