国際生活機能分類でひらく自立支援の地図
能力vs実行・5要素・優先順位の3点セット
移動・移乗のアセスメントにはICF(国際生活機能分類)の枠組みが最強の道具となりますわ。「できないこと」より「できること」を主役に、5要素を双方向にとらえ、能力vs実行状況のギャップを埋める ─ それが介護の本丸ですの。
ICFって「困った」より「できる」を主役にする見方ですの。歩けない、より「手すりがあれば10m歩ける」。これがICF的な書き方。体・動作・参加・環境・本人らしさの5つを全部セットで見る、超便利な共通言語ですわ。
ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)は、2001年WHO総会で採択された人間の生活機能と障害の国際分類です。それまでのICIDH(1980年)が「機能障害→能力障害→社会的不利」というマイナス連鎖の医学モデルだったのに対し、ICFはプラス面+環境因子+個人因子を含めた相互作用の生活機能モデル(統合モデル)へ大転換しました。
昔は障害分類といえば「歩けない」「立てない」マイナスばっかり数えてた(ICIDH=1980年)。2001年にWHOがICFに作り変え。「できることも・環境も・本人らしさも全部見る」というルールに。これが現在の介護の標準言語ですの。
ICFは「分類体系」であり、評価ツール(Barthel Index、FIMなど)と組み合わせて使うのが標準。介護現場・医療現場・リハ現場の共通言語となります。
ICFは「言葉の枠組み」。点数を出すのはBarthel IndexやFIM。両方セットで使うと、現場のチームが同じ視点で議論できますの。
ICFは健康状態を中心に5要素でとらえます。生活機能3要素(心身機能・身体構造/活動/参加)と背景因子2要素(環境因子/個人因子)。これらがすべて双方向に影響するのがICF最大の特徴です。
5つを全部セットで見る。しかも一方通行じゃなく行ったり来たり。
たとえば「環境(手すり)」が良くなれば「動作(立ち上がり)」もできるようになる、みたいな相互作用。
「活動」と「参加」の違い:活動=個人レベル(立つ・歩くという動作そのもの)、参加=社会レベル(その動作を使って社会と関わること)。同じ「歩く」でも、自宅内で歩く=活動、買い物に出かける=参加、と区別。
「個人レベルのことが活動」、「社会レベルのことが参加」。歩くこと自体が活動、買い物に行くのが参加。ぜんぶつながってるのがミソ。
ICFでは活動・参加に対して「能力(Capacity:できる)」と「実行状況(Performance:している)」の2つを別々に評価します。リハ室で杖歩行20m(能力)なのに自宅では車椅子(実行状況)──このギャップが介護介入のターゲットです。
リハ室では立てるのに、家ではずっと座ってる。「できる」のに「してない」。これがICFの一番大事な発見。理由は環境(段差)・家族の心配・本人の自信のどれか。ズレを埋めるのが介護の仕事。
ギャップを生む3大要因:①環境(段差・椅子高すぎ・滑る床) ②人的因子(家族の過保護・職員の過介助) ③本人の自信・恐怖。過介助は実行状況を下げ、廃用を進める。
ズレの原因は3つ:環境/周囲の心配性/本人の自信。「やってあげすぎ」は本人の能力を奪うので注意ですの。
3要素は「安全→自立度→自尊心」の順番が原則。「安全のため」を口実にした過介助・身体拘束は廃用と尊厳低下を招くため厳禁。
迷ったら「安全 → 自立 → 気持ち」の順。「危ないから」を理由に何でも止めるのは結局本人を弱らせるのでNG。
「移動・移乗のICFアセスメント」を学びました。
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